映画『バーニング・オーシャン』 Deepwater Horizon
必ず、生きて帰る。
2017年4月21日(金)全国ロードショー
あれ『THE LAST MESSAGE 海猿』?いやいや、もっと凄いです!
この作品は2010年に実際に有った事故を基にして描かれた海上スペクタクル、そう言えば『海猿』でも似たようなシチュエーションの作品がありましたね~。
2010年のこの事故は、ニュースでも取り上げられてかなり印象に残っている、なんと言ってもメキシコ湾を石油だらけにした事故。
監督のピーター・バーグと主演のマーク・ウォールバーグは、3作品立て続けで実話ベースの作品を作っている。
2013年のアフガンでのネイビーシールズの緊迫した戦場を描いた『ローン・サバイバー』、そして今作品と今年(2017年6月)公開予定のこちらも記憶に新しいボストンマラソン爆弾テロ事件を題材にした『パトリオット・デイ』が控えている。
3作品に共通することは、何がこれから起きるのが予想外でサスペンス的な要素を含みつつ、パニックに陥った人々の中で、勇気を見せたヒーローを描いている。
決して、そのヒーローは強いだけではなく、あくまでどこにでもいる人々という点で、主人公に共感して感動することができる作品に仕上がっている。
スペクタクル巨編としても迫力がある映像なので、この手の作品が好きな人は大画面でハラハラドキドキして欲しい。
私的『バーニング・オーシャン』
① テーマが有るか?共感できるか?
ヒーローというものが、スーパーマンやアイアンマンのような特殊な能力を持っていなくても、勇気や決断によってなされるものと言うのがよく判る。
だからこそ、ここに出てくる主人公たちは観客から共感を呼び、そして観客に感動を与えるんだと思う。
ラストに辛い現実の中に安堵感を感じさせる作品。
② 作り手の強い意思を感じるか?
大きな事件や事故は、人災で起きることが多い。
そこに人の悪意がなかったとしても、善意ではない欲や都合やそれぞれの思惑が存在する、それが悲劇を生むことがある。
人はそう言ったことから何を学ぶことができるのだろうか?それを語り継ぐことに意味があり、この映画の存在価値があるのだろう。
③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?
主演のマーク・ウォールバーグは、プロデュースとしてもこの作品に関わっていて、この作品を映画化することに強い意志を感じる。
彼の演じる主人公は、決して特別な人間ではなく、自分の仕事をこなすプロフェッショナル。
家族を愛し、同僚を尊敬し、仕事にプライドを持っている普通の人。
そのことがこの作品では重要である。
カート・ラッセルやジョン・マルコヴィッチも個性的な役どころではあるが、彼らも社会性のある人間として市井の人々である。
主人公の妻役のケイト・ハドソンは、かつてはラブコメ中心だったが母親役として良い味を出している。
④ 映画らしい楽しさが備わっているか?
『タワーリング・インフェルノ』や『ポセイドン・アドベンチャー』以来のスペクタクル大作の系譜にある作品。
この手の作品はやはり大画面と大音響で見たい!
⑤ エンターテインメント性
物語としては予告で全てなんです(汗)
それでも、この作品を見ると感動ができて、ハラハラ・ドキドキが止まりません。
⑥ 演出・脚本が素晴らしいか?
実際にあった出来事をあえて映画化しています、ドキュメンタリーではなく。
ドキュメンタリーでは事実として感動させる力や事実として認識させる力はあるかもしれませんが、人間ドラマとして、作り手の意志を盛り込むにはドラマにする必要があると思っています。
その点で、家族のため困難に立ち向かって生き抜こうとするドラマを演出している点でこの作品は優れていると思っています。
中盤からジェットコースターのように襲いかかる炎や残骸、それを乗り越えた先に感動があります。
映画『バーニング・オーシャン』のデータ
上映時間■107分
製作国■アメリカ
公開情報■KADOKAWA
初公開年月■2017.4.21.
監督■ピーター・バーグ
出演■マーク・ウォールバーグ/カート・ラッセル/ジョン・マルコヴィッチ/ジーナ・ロドリゲス/ディラン・オブライエン/ケイト・ハドソン
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【作品紹介】
2010年4月、メキシコ湾で作業中だったBP社の石油掘削施設”ディープウォーター・ホライゾン”で起こった大事故を映画化。
海底油田から逆流してきた天然ガスの引火により大規模な爆発が発生。その後も未曾有の被害を出し、米国史上最悪の事故となってしまう。施設内に閉じ込められた作業員たちの決死の脱出そして救出活動を大スケールで描いた、実話に基づく感動の海洋スペクタクル。監督は『ローン・サバイバー』、『バトルシップ』など、リアルなアクション描写に定評のあるピーター・バーグ。見 る者がまるでその場にいるかのような迫力の映像を作り上げた。主演はマーク・ウォールバーグ。共演に、実力 派のカート・ラッセル、ジョン・マルコヴィッチ。さらにはジーナ・ロドリゲスやディラン・オブライエン、ケイト・ハドソン が名を連ねている。
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