宮崎駿復活? 新作長編に再チャレンジ!?
終わらない人 宮崎駿
2016年11月13日(日)NHKスペシャル「終わらない人 宮崎駿」が放送された。
3年前の引退宣言から700日「残された時間をどう生きるのか」を独占密着したドキュメンタリー。
前半は、CGを使用した短編アニメの制作に四苦八苦する姿が映し出されるが、最後に出した結論は”長編企画 覚書”を鈴木敏夫プロデューサーに渡し「この映画作れるだけの金かき集めてください。こういうことが起きるかもしれないですよ」と笑いながら話す。
最後に「何もやってないで死ぬより、死んではならないと思いながら死ぬ方が」と締めくくられた。
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!
『風立ちぬ』が最後じゃなかったのかぁ~(汗)
ちなみに、映画『風立ちぬ』 宮﨑駿監督の最新作にして遺作?そして最高傑作!はこちらからどうぞ!
スタジオジブリの30年
先日、六本木の「ジブリの大博覧会」に行ってきたばかりだぁ~
鈴木敏夫プロデューサー主導でスタジオジブリの30年間の歴史を一気に見せてしまうと言う企画。
だから宮崎駿の仕事ぶりというよりも、鈴木敏夫プロデューサーが、どのように宣伝をして作品をヒットさせたか?がメインの展示だった。
↓↓ スタジオジブリの公式サイトです。
映画の難しいところは、一つの作品を作るのに企画から公開まで3年とか5年とか掛かることです。
宮崎駿監督が、今度撮るかもしれない新作は3年計画で2020年公開を目指しています!
スタジオジブリは、ある時から制作スタッフを丸抱えします、よい作品を作るためです。
たくさんのお金がかかります、よく言われるのが「ジブリのアニメは10億~40億円はかかる」と言う噂、あっ噂です、でもこのくらいは掛かると思います。
少しスタジオジブリの作品とその興行収入(お客さんが劇場で映画見て支払ったお金)を記載してみました。
そして、ほぼ興行収入の半分は映画館(興行主)が持っていって、残ったものが配給収入となります。
今は配給収入は発表されていません。
スタジオジブリ作品の一覧と興行収入
1984年 『風の谷のナウシカ』 宮崎駿監督
ジブリ興行収入第18位 14.8億円(配給収入7.6億円) 91万人
1986年 『天空の城ラピュタ』 宮崎駿監督
ジブリ興行収入第20位 11.6億円(配給収入5.8億円) 77万人
1988年 『となりのトトロ』 宮崎駿監督/『火垂るの墓』 高畑勲監督
ジブリ興行収入第19位 11.7億円(配給収入5.9億円) 80万人
1989年 『魔女の宅急便』 宮崎駿監督
ジブリ興行収入第12位 36.5億円(配給収入:21.5億円) 264万人
1991年 『おもいでぽろぽろ』 高畑勲監督
ジブリ興行収入第14位 31.8億円(配給収入18.7億円) 216万人
1992年 『紅の豚』 宮崎駿監督
ジブリ興行収入第9位 47.6億円(配給収入28億円) 304万人
1993年 『海がきこえる』 望月智充監督
1994年 『平成狸合戦ぽんぽこ』 高畑勲監督
ジブリ興行収入第10位 44.7億円(配給収入26.5億円) 325万人
1995年 『耳をすませば』/『On Your Mark』 近藤喜文監督
ジブリ興行収入第15位 31.5億円(配給収入18.5億円) 208万人
1997年 『もののけ姫』 宮崎駿監督
ジブリ興行収入第3位 193億円 1420万人
1999年 『ホーホケキョ となりの山田くん』 高畑勲監督
ジブリ興行収入第17位 15.6億円(配給収入7.9億円) 115万人
2001年 『千と千尋の神隠し』 宮崎駿監督
ジブリ興行収入第1位 304億円 2350万人
2002年 『猫の恩返し』/『ギブリーズ episode2』 森田宏幸監督
ジブリ興行収入第8位 64.6億円 550万人
2004年 『ハウルの動く城』 宮崎駿監督
ジブリ興行収入第2位 196億円 1500万人
2006年 『ゲド戦記』 宮崎吾朗監督
ジブリ興行収入第7位 76.5億円 588万人
2008年 『崖の上のポニョ』 宮崎駿監督
ジブリ興行収入第4位 155億円 1200万人
2010年 『借りぐらしのアリエッティ』 米林宏昌監督
ジブリ興行収入第6位 92.5億円 750万人
2011年 『コクリコ坂から』 宮崎吾朗監督
ジブリ興行収入第11位 44.6億円 355万人
2013年 『風立ちぬ』 宮崎駿監督
ジブリ興行収入第5位 約120億円 約1000万人
2013年 『かぐや姫の物語』 高畑勲監督
ジブリ興行収入第16位 24.7億円
2014年 『思い出のマーニー』 米林宏昌監督
ジブリ興行収入第13位 35.3億円
『魔女の宅急便』から鈴木敏夫プロデューサーが、宣伝を主体的に取り組んで映画を大ヒットさせました。
と同時に、スタジオジブリの歴史にあるように「ジブリ第2期スタート」でスタッフを社員にする=固定費が膨らむ → 制作費がかかる、そこまでしてもよい作品を作ると言うことでしょうか。
宮崎駿、長編作るってよ!(?)
冒頭にも書きましたが、長編の企画が宮崎監督から鈴木プロデューサーに渡されました、果たして。
そのキッカケになったのは、ドワンゴ 川上量生会長(カドカワ社長)のプレゼン。
「人工知能が作った、痛覚がなく頭部を使って歩くCG」を見た時に、宮崎監督が「極めて不愉快」と評した。
「面白くない」なら第三者的な意見として述べる話だが、宮崎監督の”主観”として「不愉快」と感想を述べ一緒には仕事をしたくないと言う。
鈴木プロデューサーも「どこへ、たどり着きたいんですか?」と質問をしているように、宮崎監督や鈴木プロデューサーが目指していた方向とは明らかに違う異質なものだった。
川上量生会長の了解の上でNHKも放送しているので、当然、どちらの方向性が正しいと言う話ではないだろう、でも一つ確かなことは、これも一つの宮崎監督の制作意欲を掻き立てた要因でもあったようだ。
ワンショット見た瞬間に「これはすばらしい」って、それが映画だと思っているから(宮崎駿)
ストーリーとかに感動して、ではなくまずはワンショットのすばらしさ!こそが映画の生命線なんだと思う、そして・・・
世界は美しいって映画を作るんだよね、きがつかないだけで世界は美しいよって、そういう目で見たいだけなんだよ(宮崎駿)
子供たちに「世界は美しい」と気づいて欲しい、そういう願いと相反するものを見せられた、その思いが強かったのだろうと。
だから最後に、
地球最後の日が近いって感じがするね、それは人間のほうが自信がなくなっているからだよ(宮崎駿)
将来、人工知能がアニメを描く時代がくるのだろうか?
このおじいちゃん(宮崎監督)は、それに抗うために、再び長編映画への挑戦をするのか?
どちらにしても、ファンとしては楽しみなのは間違いない。