エロさだけではなく、見ごたえのある傑作
5位 『マルホランド・ドライブ』
見どころ
デヴィッド・リンチ監督らしい不思議な世界観はそのままに、もっともエロチックな作品に仕上がっている。
なんと言っても主演の二人、ナオミ・ワッツとローラ・ハリングのレズ・シーンが妖艶。
美しい女優二人の美しさと共に、世界観の怪しさが際立たせている。
物語はメビウスの輪とも称される不思議な展開で、二人の人間関係が前半・後半で大きく変わっていく。
様々な解釈がされていますが、今は「ある一定の解釈」がされているようですが、それはネタバレになるので、今回は解説は省きますので、見て確認してみてください。
主人公二人はライバルであり、恋人関係でもあることを表現する上で、ナオミ・ワッツ演じる女優が、恋人を想い、泣きながらマスターベーションするシーンは見どころの一つです。
この作品の演技で、それまで鳴かず飛ばずのナオミ・ワッツは、ハリウッドのスターダムにのし上がります。
データ
MULHOLLAND DRIVE アメリカ Color 146分 2001年
初公開日: 2002/02/16
監督■デヴィッド・リンチ
脚本■デヴィッド・リンチ
撮影■ピーター・デミング
音楽■アンジェロ・バダラメンティ
出演■ナオミ・ワッツ(ベティ・エルムス/ダイアン・セルウィン)/ローラ・エレナ・ハリング(リタ/カミーラ・ローズ)/アン・ミラー(ココ)
映画賞■
カンヌ国際映画祭 2001年 監督賞 デヴィッド・リンチ
全米批評家協会賞 2001年 作品賞/主演女優賞 ナオミ・ワッツ
NY批評家協会賞 2001年 作品賞
LA批評家協会賞 2001年 監督賞 デヴィッド・リンチ
解説
ロサンゼルス北部の山を横断する実在の道“マルホランド・ドライブ”。眼下にはハリウッドを一望できるこの曲がりくねった道路をモチーフに、「ツイン・ピークス」のデヴィッド・リンチ監督が描く妖しく危険なミステリー。当初、「ツイン・ピークス」同様TVシリーズとして企画されたが、その過激さから局側が尻込みし、新しく劇場版として甦った。
真夜中のマルホランド・ドライブで起きた車の衝突事故。ただ一人助かった黒髪の女は負傷した体でなんとかハリウッドの街まで辿り着く。女が隙を見て留守宅へ忍び込むと、そこは有名女優ルースの家だった。女は直後にやってきたルースの姪ベティに見つかってしまう。とっさにリタと名乗った女を叔母の友人と思い込むベティだったが、すぐに見知らぬ他人であることを知る。問い詰めるとリタは何も思い出せないと打ち明ける。手掛かりを求めて開けたバッグには大金と謎の青い鍵。同情と好奇心からリタの記憶を取り戻す手助けを買って出るベティだったが……。<allcinema>